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  3. 20181009号 タイトル:『教育勅語』を現代語に訳するとどうなるか?

今年は台風が異常なくらい日本に接近したり上陸して、大きな被害が出ましたが、もう これくらいにして欲しいものです。今日は秋の青空が拡がっています。街中では金木犀 の香りが漂って、秋を思わせます。いかがお過ごしでしょうか。

秋の花は彼岸花や菊、コスモスなど代表的な花がありますが、道端などの野草にも秋 の訪れを告げてくれる花々が沢山あります。先日も天拝山に登ったときにはツユクサ、 ミゾソバ、ヒヨドリグサ、ゲンノショウコ、アワダチソウ等の野草を見つけました。


ミゾソバの花 2018.10.07筑紫野市天拝山山麓にて撮影

誰に世話をされるわけでもないのに、毎年、その季節になると必ずと言っていいほど そこに花を咲かせます。その花々に呼びとめられるかのように、ついついカメラを向け てしまいます。そして、その一期一会を嬉しく思います。「今年も夏の暑さにも大雨や台 風にも負けずに、よく咲いたね」と旧知の間柄のように心の中で声掛けをします。

自分では気が付きませんが、そういう時の私の顔は優しい顔をしているのでしょうね。
いつもそういう顔で過ごしたいものです。

『教育勅語』を現代語に訳するとどうなるか?

★最近、教育勅語を見直そうという動きがあります。国会でもそのことについて与野 党の論議になっています。しかしながら、私は「教育勅語」そのものをよくよく読んだ ことはありません。しかも読んでも、何やら難しい言葉ばかり。そもそも“朕(ちん)”な んて言葉はほとんど耳にしませんし、読めないのではないでしょうか。

そういう中で高橋源一郎氏(作家・評論家)が、この難解な「教育勅語」を私たち庶民 に分かりやすく現代語訳して下さいました。その内容を紹介し、「教育勅語」について の自分なりの考えをもつ参考にするのもいいのではないかと思いました。

それにしても高橋氏の現代語訳が面白いですね。これを読んで自分は「教育勅語」 をどう思っていたか、そしてこの訳を読んだ後の今どう思うか、ゆっくりお楽しみくだ さい。

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■「教育勅語」高橋源一郎(現代語)全訳

はい、天皇です。よろしく。ぼくがふだん考えていることをいまから言うのでしっかり聞 いてください。もともとこの国は、ぼくたち天皇家の祖先が作ったものなんです。知って ました?とにかく、ぼくたちの祖先は代々、みんな実に立派で素晴らしい徳の持ち主 ばかりでしたね。君たち国民は、いま、そのパーフェクトに素晴らしいぼくたち天皇家 の臣下であるわけです。

そこのところを忘れてはいけませんよ。その上で言いますけど、きみたち国民は、長い 間、臣下としては主君に忠誠を尽くし、子どもとしては親に孝行をしてきたわけです。 その点に関しては、一人の例外もなくね。その歴史こそ、この国の根本であり、素晴ら しいところなんですよ。そういうわけですから教育の原理もそこに置かなきゃなりません。

きみたち天皇家の臣下である国民は、それを前提にした上で、父母を敬い、兄弟は仲 良くし、夫婦は喧嘩しないこと。そして、友だちは信じ合い、何をするにも慎み深く、博 愛精神を持ち、勉強し、仕事のやり方を習い、そのことによって智能をさらに上の段階 に押し上げ、徳と才能をさらに立派なものにし、なにより、公共の利益と社会の為にな ることを第一に考えるような人間にならなくちゃなりません。

もちろんのことだけれど、ぼくが制定した憲法を大切にして、法律をやぶるようなことは 絶対しちゃいけません。よろしいですか。

さて、その上で、いったん何かが起こったら、いや、はっきりいうと、戦争が起こったりし たら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。というか、永遠に続くぼくたち天皇家 を護るために戦争に行ってください。それが正義であり「人としての正しい道」なんです。

そのことは、きみたちが、ただ単にぼくの忠実な臣下であることを証明するだけでなく、 きみたちの祖先が同じように忠誠を誓っていたことを讃えることにもなるんです。

いままで述べたことはどれも、ぼくたち天皇家の偉大な祖先が残してくれた素晴らしい 教訓であり、その子孫であるぼくも臣下であるきみたち国民も、共に守っていかなけれ ばならないことであり、あらゆる時代を通じ、世界中のどこに行っても通用する、絶対に 間違いの無い「真理」なんです。

そういうわけで、ぼくも、きみたち天皇家の臣下である国民も、そのことを決して忘れず、 みんな心を一つにして、そのことを実践していこうじゃありませんか。

以上!明治二十三年十月三十日天皇

とまあ、サクっと訳したので、若干間違いあるかもしれませんが、だいたい、いい線いっ てると思います。自分で読み返して思ったんですが、これマジ引くよね・・・。

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【高橋源一郎氏プロフール】

作家・明治学院大学教授。1951年 広島県生まれ。
81年に『さようなら、ギャングたち』でデビューし、1988年『優雅で感傷的な日本野球』 で第1回三島由紀夫賞。2011年、東日本大震災のチャリティーAVを作ろうとする制 作者たちを描いた『恋する原発』を発表し、大きな評判をよびました。2012年『さよなら クリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞受賞。NHKラジオ「すぴっぴん」金曜日コメンテ ーター。

教育文化研究所
〒818-0061福岡県筑紫野市紫2-7-21-801
電話 092-923-9339