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  3. 20180705号 タイトル:「子どもに嘘をつかせているのでは?」

我家のベランダにハマボウの鉢があります。二十数年前に糸島市の泉川に自生 するハマボウを大切にしている自然保護団体と交流した際に、小さな苗木をもら って帰りました。その鉢を二十数年間、いつ花が咲くのかなあと気長に育ててき ました。小さな鉢なのでそれでも高さは1mくらいにしかなっていません。

6年くらい前に一輪が咲いたことがありますが、それまでは丸みを帯びた葉が夏 場の観葉として目を楽しませてくれるので、毎年開花を待ちわびながらも、その 緑の葉を楽しんでいました。

そのハマボウが今朝黄色い花を咲かせていました。期待もしていなかったので、 あまりに突然に目に前に現れたので本当にびっくり!そしてとても嬉しく思いまし た。やわらかい黄色の花弁に包まれて、花の中央にはハイビスカスのような花柱 が伸びています。どこか南国の雰囲気を漂わせています。ウクレレの音が似合い そうな花です。

私に“待つ”ということを教えてくれたのは、ハマボウの花かも知れませんね。


★はまぼうの花  2018.7.5 8:30我家のベランダにて撮影

子どもに嘘をつかせているのでは?

不登校を考える話し合いの場で、或るお母さんから「学校に行く」と言って、結局学校 に行かないでサボっていた息子さんをどのように叱ればよいかと質問されました。共働 きなので、不登校気味の息子さんには登校するようにと言って職場に向かっていたそう ですが、学校から息子さんが登校していないと連絡を受けて驚き、嘘をついたことを叱 責しようと考えておられるとのこと。

息子さんは嘘をつくことは悪いことだと百も承知だと思います。でも嘘をつかないと親 が納得してくれないからではないでしょうか。親を納得させるために嘘をつく、つまり親か ら嘘をつかされているというのが実態ではないかと思えました。

とくに親と子では力関係は圧倒的に親が上位にあります。子どもは親の納得のいく 返事をしなければなりません。学校に行くことに苦痛を感じ、行くことが出来ない状態に なっているけれども、「学校に行きたくない」と言うと、親が学校に行くのが当然と思って いる場合には「怠けるな」とか「みんな行っているのに」などを言って、受け止めてもらえ ないことが普通です。

 そんな時に「学校に行く」と嘘を言うと、親はそれを信じて仕事に出かけるので、親が 帰宅するまでの間、家に居ることができます。子どもの世界は家庭と学校の二つの世 界しかありません。何かの理由で学校に行けなくなった場合は家にいるしか居場所は ありません。その家から追い出されることは行き場を失うことになります。そこで、“嘘” をつかされてしまうのではないかと思います。

子どもの“嘘”が分かったときに、「なぜ嘘をつくのか!」と詰問するよりは、嘘の背景 にあるもの、嘘をつかなければならないくらいに切羽詰まっているという気持ちに寄り そっていくことの方が大事のように思います。そうすれば、「嘘の上塗り」というさらに苦 しい状況に追い詰めることもなくなるのではないでしょうか。

 わが子を信頼し、わが子の苦しみに寄り添うことで、不登校などで悩む子どもは安心 し、落ち着いて自分のこれからを考えることができるようになると思います。親と子が心 を寄せて、未来に向けて話し合っていければ、不登校というきっかけを通して、今まで にない、信頼に充ちた親子関係をつくっていけるように思います。

教育文化研究所
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