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  3. 20170820号 タイトル:「勝つと思うな、思えば負けよ」

大人になると子どもの頃のような夏休みがありません。お盆の帰省で長くても 5日程度の休みくらい。の間に渋滞や混雑の波にもまれての故郷との往復もあ り、ゆっくり過ごす時間はわずかです。本当にお疲れ様です。

私の夏休みはどうかな?と思うと、お盆の3日間が夏休みらしきものだったの かも?たとえ1日でも日常の暮らしから解放され、ノンビリした時間をもつこ とが出来れば、それなりに夏休みのような時間を過ごすことは出来るのかも知 れません。

8月の初めに熊本で友人が開催している「森の幼稚園」のスタッフとして、子 どもたちとバードウオッチングしてきました。子どもたちの無邪気さに触れて、 自分にもこんな時があったんだなあと嬉しく思いました。

午後からは子どもたちのお父さんやお母さんたちと子育てについて考える「わ くわく大人塾」をやらせてもらって、若い親の皆さんと楽しく話し合い、深め 合うことができました。私にとっての1日だけの夏休みでした。


★熊本県西原村で開催の「わくわく子ども園」でのバードウオッチング の様子
 〜替わりばんこに観察用望遠鏡をのぞき込む子どもたち

勝つと思うな、思えば負けよ

今は亡き美空ひばりさんの歌に「柔(やわら)」(1964年)という曲 があります。私が15歳のときにヒットした歌の歌詞を今でもよく思い出 します。それは「勝つと思うな思えば負けよ」という歌い出しの部分です。

人との関係で「あの人には負けたくない」とか「この前言い負かされて悔 しかった」など、相手との関係を勝ち負けで捉えて面白くない気持ちにな ることがあります。ではなぜ「勝ち負け」にとらわれるのか?

二つの要因があるように思います。一つは相手(実力などの差がそれほど 無い、或いは自分よりも劣っていると思っている相手)との関係で自分の 優位性を誇示したいとき。二つ目には“損得”感情です。或る事柄が自分 と相手とで利益が相反しているときです。そのような時に、「自分の正当 性」を固持して自分の利益を守ろうとします。対立や反目はここから生じ るように思います。

人間関係を「優劣」や「損得」で捉えて、いいことが無いことは誰しも分 かっているように思うのに、そうならないのは何故でしょうか。解決策が 見つからないまま「頭では分かってはいるが、なかなか・・・」という状 態で放置されているのではないでしょうか。

この二つの根強い考え方から解放される方法はあるんでしょうか。答えは “有ります!”それを美空ひばりさんが50年も前に歌ってくれているの です。つまり「勝つと思うな」ということです。勝ち負けの観点で考えな いということです。

一人の人間は長所短所、得手不得手など多くの要素で成り立っています。 しかもそれは固定されたものではなく、或る時は長所が短所に、短所が長 所にもなります。そのように人間を多面的に、かつ流動的にとらえるなら ば「優劣」「損得」という表面的で一時的なものにとらわれなくて済みま す。※私自身本当にそうだなあと思います。

夫婦間でも、親子間でも、職場でも、地域でも、対立や反目の種はこのよ うな表層的なことに根差していることが多々あるのではないでしょうか。 本当は仲良く暮らしたいのに、そんなもの(それは自分自身が作り出した もの)に邪魔をされています。

21世紀を反目や対立の無い、平和で心豊かな世紀にするためにも、21 世紀の初頭の今、私たちのすべき事の中に「優劣」「損得」という、これ まで人類が持ち続けてきた「他と分け隔てる」考え方をこの世から無くし ていくことがあるように思えてなりません。

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教育文化研究所
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