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  3. 20160323号 タイトル:「“鳥”でなかよし」

“百花繚乱”という季節になりました。いかがお過ごしですか?

実に多くの花々が待ってましたと言わんばかりに咲き始めました。公園でも、民家 の庭先でも、道端でも、山でも、至る所に花の姿が見られます。命が一斉に芽生え 始めたのを感じますね。山ではウグイスが囀りの練習を始めたようです。春は本当 に素敵な季節です。


サツマイナモリソウ 筑紫野市武蔵  御自作天満宮境内にて3月21日 撮影
※直径5mm〜7mmくらいの小さな花ですが、花弁が綿毛のようにふわふわしていて、やさしい感じがします。


ホトケノザ   筑紫野市天拝湖にて3月21日 撮影
※春の代表的な野草。葉の様子が仏像の台座の蓮華座に似ているところからその名が付いたそうです。そう言えばそのように見えますね。


世の中はテロ事件などで物騒なことばかりで心が重くなりそうです。一日も早く暴力 の無い、憎しみの無い“なかよし社会”が実現することが待たれます。そのために私 の出来ることを一つずつ実践していければと思っています。

その一つが「なかよし」についてのメルマガやエッセイを書くことではないかと思って います。それを読んだ人が、少しでも優しくなれればと願っています。今日は私が毎 月1編ほど執筆している鳥についてのエッセイ「鳥信(ちょうしん)」から、丁度昨年の 今頃に作ったものを紹介します。

鳥信NO.172 シロハラ(白腹)Turdus pallidus“ 鳥”でなかよし

いつも登る山の麓には、ホトケノザ、ハハコグサ、ヒメオドリコソウ、ムラサキケマン、 サツマイナモリソウなど、春を告げる野草がそこかしこに咲いている。森の中でも、 丸裸だった落葉樹の枝々に新芽がいっぱい顔を出している。3月中旬を過ぎると一 気に春めいてくる。

いつも歩いている山も春になると常連以外に新顔さんが増える。それまであまり運 動をしてこなかった人たちが、退職や退院などをきっかけに山歩きを始めるからだ。 そんな人たちと挨拶を交わし、立ち話をするもの楽しい。

先日も最近登り始めたという二人連れの女性に出会った。今まで同じ職場に勤め ていたが定年退職。仕事をしていると通勤や職場で結構体を使っていたのだが、仕 事を辞めて家にいる時間が長くなって運動不足になってしまったとのこと。そこで二 人とも近くに住んでいるので声を掛け合って山を歩き始めたのだそうだ。

そんなことなどを話しながら歩いていると、シロハラ(註)が路傍の枯葉をひっくり返 してその下にいる虫を啄んでいる場面に出遭った。私が歩みを止めてその様子をじ っと見つめている、彼女たちには鳥の姿が目に入らなかったようで、「何かいるので すか」と小声になって私に尋ねた。

シロハラは初めてだそうだ。しばらくはその様子を興味深く観察していた。その近く に咲いている野草なども紹介すると、とても感動してくれた。それ以来、私を見かけ ると「こんな鳥がいた」とか、「可愛い花が咲いていた」などと話してくれるようになっ た。いつの間にか以前からよく知っているような親しさを感じる間柄のようになってい る。

何気ない鳥や花などに関する話は、お互いが近づくための無難でありながらもその 人柄などを窺わせるとても良い話題だと思う。私にとって、鳥は見知らぬ人との縁を 取り持ってくれる存在でもある。これからも“鳥”や“花”でなかよしを拡げていこうと 思う。

註)シロハラ:スズメ目ツグミ科。体長は25cm。ヒヨドリより少し小さい。脚がよく発達 し飛ぶよりも小さく跳ねるように歩いて獲物を探す。全身が保護色の灰褐色だが腹 部が薄い灰色をしている。日本では冬鳥として本州以南の積雪のない低地で見られ る。日本で越冬し、春になるとシベリアなど北方の繁殖地に戻る。食性は雑食。同様 に地面に降りて昆虫やミミズ、木の実などを食する。

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